人の脳は、「物事を関連付けする」基本的なメカニズムによって働きます。

よって、「理解できない」ということは、「関連付けできない」こととほぼイコールであるといえます。

そして、人によって異なりますが「記憶の限界」があります。

「何を伝えても反応が無い(悪い)」という時は、その「記憶の限界」を超えているのかもしれません。

BPA LIVE Vol.19 「誰にも負けないプレゼン資料をつくるビジネスプロデューサーのための3つの思考法」の中で伊藤淳氏(日本ビジネスプロデューサー協会理事長)より以下のような説明がありました。

「もっともシンプルなプレゼンテーションの魅せ方として3×3(9つのグリッド)にキーワードを当てはめて、1頁毎、1.2.3、1.2.3、1.2.3(ワン・ツー・スリー)の繰り返し(ワルツのリズム)に乗って伝えたいメッセージを展開する方法がある」

同氏は、それを「レイアウトデザインによるプレゼン手法だ」といい、プレゼンにおいては「リズム感が大切なんだ」といいました。

参考となるプレゼン映像を観て「なるほど」と思った訳ですが、それは、3×3(9つのグリッド)という制約の中で縦(フォーカス)・横(フロー)・斜め(ステップ)にキーワードを当て込み、矢印で結ぶことによって関連付け、1つの頁で1つのイメージを浮かべてもらう「組み合わせ上手なビジネスプロデューサーならではのプレゼン技術」でした。

そして、その技術は聞き手の「記憶の限界」を引き上げることを可能にしていました。

9つのグリッドの中で常に3つのキーワードがグループ化され展開されると3つが1つになったイメージを重ね合わせるような流れで聞き手の理解がリズミカルに進みます。つまり、ストーリー(物語)として記憶している訳です。一旦、ストーリーとして記憶(脳に転写)してしまうとメモを取るまでも無く、何を、どんな言葉を話されていたか容易に思い出すことができます。

3×3(9つのグリッド)という話し手(プレゼンター)に対する制約は、聞き手にとっては、むしろ、イメージ化を促進する記憶の単位であり、構成(デザイン)であり、結果として、聞き手はかなりの情報を得ていることになります。

ということは、聞き手にとって「関連付けが容易だった」といえるのではないでしょうか?

ビジネスプロデューサーは、ひとつひとつではなく、グループ化によって生まれるであろうイメージを聞き手に投げかけ、グループ化の意味づけを聞き手にもさせてしまう天才なのかもしれません。


「自分のイメージと聞き手のイメージが合致した時に共感となる。そして、互いに理解を深めるようになる」も伊藤氏の言葉ですが、その言葉の裏には、「ビジネスプロデューサーは、脳の基本的なメカニズムを知り、聞き手の創造性を発揮させていける存在でなければならない」という前提条件がありました。

【本日の課題】
3×3(9つのグリッド)を描き、縦でも、横でも、斜めでも3つの言葉(キーワード)を当てはめ、関連付けた説明をする(文章にする)トレーニングを積みましょう!

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※BPA LIVE とは、一般社団法人ビジネスプロデューサー協会が主催するビジネスライブ(セミナー)のことです。

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