前回の「企画書の基本的な流れ」に続き、魅力的な企画書の描き方について簡単に説明します。

ポイントは3つです。

1. 聞き手のターゲットを決める
2. シナリオを描く
3. デザイン思考でまとめる

1. 聞き手のターゲット?
プレゼンテーションをイメージしましょう。一人のひとにプレゼンするなら、その一人がターゲットとなります。また、複数人の前でプレゼンする場合も、全員がターゲットということはありえません。やはり、一人をターゲットに設定する必要があります。なぜなら、全員を惹きこむのは困難であり、決済権の無い人たちの共感を得たところで企画が上手く進むとは言い難いからです。

つまり、ターゲットはキーマンのことです。決済権のある方、又は決済権のある方の信頼を得ている方といえます。それと、キーマンの承諾を得ることができれば自ずと全員を惹きこむことになります。

企画書は、ターゲット=キーマンに向けて描くつもりで作ります。

2. シナリオを描く?
ターゲットが決まったら、その人の思考の流れを掴む必要があります。つまり、自分のペースでプレゼンをするのではなく、ターゲットの思考の流れに沿ってプレゼンするのがプロフェッショナルです。

そのためには、ターゲットの情報力や性格等も知っておく必要があります。もし、知らないということであれば、関係者に聞く必要があるでしょう。こういったことも企画をする上での不可欠な情報収集といえます。

そして、相手をイメージしながらプレゼンの流れを検討しましょう。資料を見せた時、ポイントを述べた時、そして決めの言葉を発した時、相手がどのような反応をするか想像しながらプレゼン内容を組立てるのです。それをシナリオプラニングといいます。

シナリオプランニング無くして、価値ある企画書は描けません。

3. デザイン思考?
シナリオが決まったら、企画書を描くのは簡単です。もちろん、言葉だけでなく絵や写真を入れたり図解するにはそれなりの時間が掛かりますが、遊び心を持って作成していると「簡単」の意味が掴めるようになります。遊び心とはデザイン感覚を持つことです。

BPA(日本ビジネスプロデューサー協会)では、企画書の作成をデザイン業務と称します。デザイナーになりきって資料1枚1枚を丁寧に仕上げることで、結果として作品になります。作品に仕上がると、客観的に見て楽しめます。また、キーマンの中にはセンスを問う方が意外に多くいます。

デザイナーの人たちは、とても繊細です。一本の線のバランス、文字の大きさや位置、そして色など。こういったことは、創造的であり、実は論理的な説明のできるものです。なぜなら、描き出す全てに意味があるからです。少々難しい話かもしれませんが・・・。

企画書は、デザイン力とまとめる力との相互作用で、より魅力的になります。

以上、たった3つのことですが奥深いですね。

そして、これらは全てトレーニング次第です。それぞれにトレーニング方法があります。また、基本となる形というものもあります。

【本日の課題】
ターゲットを決め、シナリオを描き、デザイン思考で企画書をまとめましょう!

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